法の支配を東洋思想で支える
グローバル社会のガバナンスの土台である法の支配は西洋近代思想に基づいている。
いま世界の法の支配が崩壊しつつある。その主因は為政者、権力者の心が正しく保たれていないことによるものである。
これを立て直すには、将来の国家リーダーが正しい心を持つようになることが必要である。それには徳治を重んじる東洋思想に基づく人格形成教育が有効である。
実際にどのようにモラル教育を社会全体に浸透させるかというのは世界の共通課題である。
その道筋を示すのが日本の使命である。今もなお「三方よし」を実践する企業が多いことに突破口を開くカギがある。
モラル教育を尊重するのは日本人だけではない。日本人でも人格形成ができていない事例は多い。特に最近の闇バイト、無差別殺人、幼児虐待などを見ると日本のモラルの低下に不安が募る。
ただ、平均的に見れば、日本社会には比較的高いモラルが依然として根付いている。これは江戸時代に道徳教育を国民全体に徹底した成果である。
モラル教育がこれほど長期的に国民全体を対象に実行されたのは日本だけである。
だからこそ、法の支配が崩れつつある今、日本が世界のために貢献すべきである。
大谷翔平、松下幸之助、豊田佐吉、渋沢栄一、西郷隆盛、坂本龍馬など、すべて他者のために自己の最善を尽くしきる生き方の典型例である。
江戸時代以降、日本社会に根付いた高いモラルを復活させるために最も重要なカギとなるのが小中学校におけるモラル教育である。その指導者の育成を含め、日本のモラル教育の土台の立て直しが急務である。