武田薬品工業 ジャパン ファーマ ビジネス ユニット データ・デジタル&テクノロジー部 デジタルアクセラレーション ヘッドの打川智子氏(撮影:宮崎訓幸)

 武田薬品工業のジャパン ファーマ ビジネス ユニット(JPBU)が、2022年にデジタル機能の内製化を本格化した。さらに、MR(医薬情報担当者)などの日本ビジネス部門の社員を対象に、6カ月間の業務離脱を伴う「DD&Tアカデミー」を設け、選抜約30名をデジタル専門職として“社内転職”させた。医療現場の変化を踏まえ、ビジネスとデジタルの橋渡し役を短期間でどう養成したのか。同社JPBU データ・デジタル&テクノロジー部 デジタルアクセラレーション ヘッドの打川智子氏に聞いた。

ビジネス部門にデジタル機能を統合、顧客起点の変革を加速

――武田薬品工業(以下、武田薬品)は2022年に、グローバル組織の中にあったIT部門の機能を、日本のビジネス部門(ジャパン ファーマ ビジネス ユニット)内に取り込む形で「データ・デジタル&テクノロジー部(以下、DD&T部)」を新設しました。この“内製化”にはどんな狙いがあったのですか。

打川智子氏(以下、敬称略) 最大の理由は、ビジネスにおけるデジタルの重要性が高まる中で、意思決定のスピードと質を変革することです。

 顧客(主に医療従事者)や従業員にとって真に価値のあるものを創出するため、顧客が抱える課題や現場の肌感覚を最も理解しているビジネス部門の中にこそ、デジタルの機能が必要ではないか、と私たちは考えました。

 ビジネス戦略とデジタル投資を一体化させることで、より本質的でスピーディーな価値創出が可能になると考えたのです。