驚くべきミニチュア造形へのこだわり
きっかけは2024年のおもちゃショー。タカラトミーアーツのブースに立ち寄った東京大学の広報担当者から、「150周年に向けて何か新しいことをしたいんです」とお話があったことが始まりでした。
「ガチャガチャはひとつの文化として世間に広がりを見せています。そのとき、これは面白くなるぞと直感しました。しかも、2025年はガチャの日本上陸60周年。ガチャの新しいことに挑戦しようと考えてきたときに、ちょうどいいタイミングが重なったんです」と森田さんは語ります。
企画段階では、大学構内にあるマンホール蓋のミニチュアや、東大監修の動物フィギュアなども候補に上がったそうですが、最終的には150年の歴史をしっかり感じてもらえるものを選ぼうと決め、今のラインナップになりました。
何より特筆すべきはその造形へのこだわりです。
たとえば安田講堂のミニチュアには、建物の傷までが再現されています。建物の柱や装飾の細部まで、原型師とのやりとりを重ねながら忠実に再現したそうです。
企画を担当したタカラトミーアーツの森田和奏さん
「最初、細かすぎて金型的に無理かもしれないと言われたんですが、どうしても譲れなかったんです」と森田さん。結果、本物に近い塗装と造形を目指し、ただの再現ではなく歴史を感じるフィギュアが生まれました。
森田さんも最初のサンプルを見たときには驚いたという。「取材をさせていただいてわかっていたんですが、それでも再現性の高さに改めて驚きと感動がありました」(森田さん)。
シークレットを除く4種