南京国際博覧センターの屋上太陽光発電プロジェクト(写真:CFoto/アフロ)

エネルギー転換に不可欠な鉱物はグローバルサウスから調達

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[ブラジル北部ベレン発]国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)で環境ネットワーク「CANインターナショナル」のニュースレター(11月14日付)は「世界的な再生可能エネルギーの急拡大は移行鉱物を巡る前例のない争奪戦を引き起こしている」と指摘している。

「脱炭素を加速させるために何が必要なのかという最も基本的な問いをほとんどの人が問おうとしない。太陽光ウエハー、電池セル、風力タービン、送電線――それらはすべて主にグローバルサウスから調達されるエネルギー転換に不可欠な鉱物に依存している」という。

 アントニオ・グテーレス国連事務総長はこれまで「クリーンなエネルギー革命を支える重要鉱物はしばしば長年搾取されてきた国々に存在する。地域社会が虐げられ、権利が踏みにじられ、環境が破壊され、最下層に押し込められている」と強調してきた。

 アフリカには再エネ技術に必要な重要鉱物が豊富にある一方、利益からは取り残されている。グテーレス氏は「それらを有する国々が最初に最大の利益を享受すべきだ。グリーンで公正な未来を目指すべきだ」と貿易・投資・金融に移行鉱物問題も含めた構造改革を唱える。