米英などの基礎控除ははるかに大きい
所得税の基礎控除は1995年に38万円に、2020年から48万円に引き上げられている。とはいえ、給与所得者の場合、2020年には給与所得控除が10万円カットされたので実質±0となり、今年の改定まで30年近く“現状維持”の状態が続いてきた。
他の先進国を見ると、2025年の米国の所得税基礎控除は1万4600ドル(日本円で約226万円※2)、英国は1万2570ポンド(同256万円※2)となっている。日本とは所得税の制度が異なり、昨今の円安の影響もあるので一概には言えないが、日本の基礎控除はかなり“控えめ”に映る。
※2:いずれも11月17日時点の為替レートで算出
その控えめな基礎控除が遅ればせながらようやく大きく変わりそうな今こそ、高市政権には恣意的な数合わせにとどまらない、長期目線でドラスティックな改革を期待したい。