暴落時に強い「高配当株」、景気サイクルを意識

頼藤:その企業を応援したいという気持ちは大切です。ただ、分散投資の観点から業種は偏らないようにした方が良いでしょう。

 景気や金利の状況により、注目される業種は変わってきます。例えば、景気が強くなると、工業株や素材株、消費循環株といった業種に注目が集まり株価が上がる傾向にあります。一方で、景気が悪くなると景気に左右されない消費安定株や公共株、通信株などに注目が集まります。さらに金利が低くなると、金融株やハイテク株が注目されます。

図:Money&You作成

日南:様々な業種を意識しなければならないのは、初心者にとって簡単ではありません…。

頼藤:初心者が複数の高配当銘柄に分散投資するのは少しハードルが高いかもしれません。その場合、投資信託やETFを活用するのも一つの手です。

 最初から多くの銘柄に分散できて管理の手間も減るというメリットがあります。その代わり、信託報酬がかかったり、投資先の中身が見えづらかったりするデメリットもあります。

日南:高配当株の恩恵は、個別株だけではなく投資信託やETFでも受けられるんですね。

頼藤:そうですね。ですので、個別株への投資が難しいと思う方は、投資信託やETFを検討してみるのがいいでしょう。

 いずれにせよ高配当株への投資の良いところは、市場全体が暴落している局面や停滞している時期でも、配当という「インカムゲイン」が定期的に得られるため安心して回復を待てる点です。そのため高配当株は負けにくい側面があります。

 さらに新NISAを活用すれば、配当金を長期にわたって非課税で受け取れます。定期的に現金収入が得られるため、株を売却せずともそのお金を今の生活に活用することもできます。

※個別の金融商品や銘柄を勧めるものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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