戸建住宅の方が買いやすくなっているワケ

 マンション価格が高騰を続ける中、注目しておきたいのが戸建住宅だ。

 ひと昔、ふた昔前までは戸建住宅は高くて手が届かないので、とりあえずマンション住まいで我慢し、その後ゆとりができてから戸建住宅の購入を考えればいい──と考える人が多かったが、今は関係が逆転している。戸建住宅の方が買いやすくなっているのだ。

 その要因としては、都心などの超高額マンションは、国内の高所得者、富裕層だけではなく、インバウンド需要も増加しているため、価格が上昇しても需要が衰えることはない。それに対して戸建住宅は国内の実需層が中心なので価格がさほど上がらないことが挙げられる。

 東京カンテイのデータでも、新築戸建住宅なら、高望みのゾーンは極めて少なくなる。年収1000万円だと東京23区はやや注意が必要だが、それ以外のエリアは安心して買うことができそうだ(【図表4】参照)。

 年収800万円でも23区は高望みだけれど、横浜市、川崎市は注意しながらも手が届く範囲で、相模原市、さいたま市、千葉市なら安心してマイホームを手に入れることができそうだ。