ブラジル訪問でイグアスの滝を視察される佳子さま(2025年6月15日、写真:ロイター=共同通信社)
(つげ のり子:放送作家、皇室ライター)
途切れぬ佳子さまの「ご多忙な日々」
2025年6月、秋篠宮家の次女・佳子さまは、外交関係樹立130周年を迎えたブラジルを公式訪問された。首都ブラジリアをはじめ、サンパウロ、リオデジャネイロなど計8都市を巡られ、各地の日系人らと交流された。
ブラジル・サンパウロ近郊の日系老人ホーム「憩の園」を訪問し、入居者の日系人と交流される佳子さま(2025年6月7日、写真:共同通信社)
大統領への表敬訪問や記念式典ではお言葉を述べ、日系社会の功労者との懇談も丁寧に行われ、多岐にわたる公務を重ねられた。現地メディアは、日を追うごとに輝きを増す笑顔と朗らかなご様子を伝え、親しみやすさと誠実さが強く印象づけられたと報じていたという。
リオデジャネイロ植物園を訪問された佳子さま(2025年6月13日、写真:ロイター=共同通信社)
しかし、その華やかさの裏には過酷な日程があった。
10日間で8都市を移動し、現地で公式行事に臨まれる日々は、体力面でも精神面でも容易ではない。帰国直後には疲労によるめまいを訴え、予定されていた昭和天皇と香淳皇后が眠る「武蔵陵墓地」の参拝を一時見送らざるを得なかった。
佳子さまはブラジル帰国の翌日には、皇居の「賢所」を参拝され、天照大御神に無事の帰国を報告。7月4日には改めて昭和天皇陵と香淳皇后陵に参拝し、深く拝礼された。
昭和天皇の武蔵野陵へ参拝に向かわれる佳子さま(2025年7月4日、写真:共同通信社)
外国訪問後に先帝へ報告するのは皇室の慣例であり、これによりブラジル訪問の一連の公務が締めくくられたのだが……。
佳子さまのご多忙な日々は、その後も途切れなかった。

