検索巨人の試練と未来への戦略:AI時代をどう勝ち抜くか

 グーグルはかつて生成AI研究の最先端を走っていたが、近年はオープンAIなどの新興企業に先行を許したとの指摘もあった。

 AIモードの導入は、AI分野でのリーダーシップを再確立し、日々の検索クエリーが85億件に上る巨大プラットフォームを活用して巻き返しを図る動きと言える。

 しかし、AIチャットボットの精度や信頼性、個人データ利用に伴うプライバシー懸念は依然として課題である。

 アップルが「Safari」ブラウザーでChatGPTなどのAIオプションを提供する可能性が報じられるなど、プラットフォーム企業間の競争も激化している。

 ピチャイCEOは、アップルの音声アシスタント「Siri(シリ)」にGeminiを統合するための配信契約を2025年半ばまでに締結したい考えだ。

 これらに加え、グーグルは米国の反トラスト法(独占禁止法)訴訟にも直面しており、Chromeブラウザーの売却などの是正措置を命じられる可能性も残る。

 検索の巨人グーグルが、AI時代において技術革新と市場競争、規制圧力とどう向き合っていくのか、その動向が注目される。