敵地の奥深くまで飛んで攻撃できる

 航空輸送や情報支援、システム戦闘、緊急救助など軍民両分野のミッションに使用できる。CCTVが放送した映像ではカミカゼドローンを次々と発進させる様子が紹介され、スウォーム攻撃(多数のドローンを連携させて目標を攻撃すること)を連想させる。

 恐ろしいのは腹部に組み込まれたハチの巣のようなミッションキャビンだ。この中に数百発の巡航ミサイルや小型ドローンを搭載できるため「九天」は「空中ドローン空母」の異名を持つ。遠方のオペレーターが遠隔操作し、より精密かつ法的に許容される運用が可能になる。

 軍事専門家の張学峰氏はCCTVに「より高度な電子戦用ポッドやレーザー光線で敵の赤外線誘導ミサイルを妨害する指向性赤外線妨害システムを搭載すれば、敵レーダーを抑制・妨害し、『九天』の生存性は大幅に向上する」と指摘している。

「小型ドローンは飛行距離が短いという問題を抱えている。敵地の奥深くにあるターゲットを攻撃したい場合、小型ドローンでは難しい。しかし『九天』は小型ドローンを搭載して敵地の奥深くまで飛んで攻撃できる」(張学峰氏)