台湾防衛のための米軍の「ドローン地獄」作戦
中国は今年3月、1トン以上の物資を最大1000キロメートル輸送できる初の無人輸送機TP1000の試験運用を行った。高高度長時間滞空型ドローンWZ-7や「雙尾のサソリ」と呼ばれる中高度・長時間滞空型TB-001スコーピオンを南シナ海や台湾海峡周辺で運用してきた。


サミュエル・パパロ米インド太平洋軍現司令官は昨年6月、米紙ワシントン・ポスト紙に対し、中国人民解放軍の艦隊が台湾海峡を移動し始めたら、米軍は数千の潜水・水上・空中ドローンを殺到させ、台湾と米国、パートナーの軍が対応する時間を稼ぐ作戦を披露した。
「中国は世界が行動を起こす前に短期間で激しい戦争を仕掛け、既成事実化しようとしている。ほとんど警告なしに大規模な攻撃で台湾を圧倒することが中国の戦略の可能性が高い。私の任務は今から2027年、それ以降も西側が勝利できる能力を確保することだ」(パパロ司令官)
パパロ司令官が言及した作戦の名は「ドローン地獄」。中国の侵攻艦隊が中国と台湾を隔てる約160キロメートルの海峡を渡り始めたらすぐに米軍は人工知能(AI)を活用した数千の無人潜水艦、無人水上艦、無人航空機で台湾海峡周辺を埋め尽くして混乱を引き起こす。