パンダは一時期絶滅危惧種に指定されていたが、中国国内には2015年現在、1864頭の野性パンダが確認されている。

 世界の動物園にはまだ以下のパンダがいるようである(年々、死亡やら返還やらで変わるから、大体の数である)。

 日本2頭(来年2月には0)、韓国5頭、シンガポール3頭、台湾3頭、インドネシア2頭、マレーシア2頭、アメリカ4頭、メキシコ1頭、オーストリア3頭、オランダ3頭、スペイン3頭、デンマーク2頭、ドイツ4頭、フランス4頭、ベルギー5頭、ロシア2頭、カタール2頭、オーストラリア2頭。

バンダを求める人の最後の望みが…

 パンダはどこでも大人気だから、動物園は欲しかろう。しかしレンタル料金や飼育費がばかにならない。

 白浜のアドベンチャーワールドが6月にパンダを返還すると、日本に残るパンダは上野動物園の2頭だけになる。しかしそれも来年の2月には返還期限が来て、中国に返す予定だ。

 テレビは「そうなると、日本からパンダがいなくなる可能性がある」と大事件のようにいう。「可能性」ではない。いなくなるのだ(メディアはなんにでも保険をかけて、「可能性」といいたがる)。

 しかし、パンダがいなくなるとなぜいけないのか。

 いなくなってもいいじゃないか、とわたしを含め、ほとんどの男、おっさん、じいさんは思うだろう。しかしパンダの不在を惜しむ人たちには、最後の手がないわけではない。

 中国と親しい自民党の岩屋毅外務大臣や日中友好議連会長の森山裕幹事長から、中国に期間延長を、お願いしてもらうのだ。

 成否はわからないが、やるだけはやってくれるのではないか。

 と冗談めかして書いたら、驚いたことに、4月27日から29日まで訪中している森山幹事長が、中国人民対外友好協会の会長に貸与を依頼したというニュースが、28日に入ってきた。

中国人民対外友好協会の楊万明会長(右)と握手する日中友好議員連盟の森山裕会長(2025年4月28日、写真:共同通信社)

 まさか、ほんとうにやるとは思わなかったなあ。

 これが訪中した日中友好議連15人の成果(?)か。ほかにやること、ないのか。