複数の業者に見積もりを依頼することが大切
では、トラブルに巻き込まれないためにはどんな点に注意すればいいのだろうか。以下の8つのポイントが挙げられる。
① 複数の不動産業者・金融機関に相談し、ライフスタイルにあった条件・手法(通常の売却や融資なども検討)を考慮したうえで、最も適切な方法を選択する
② 事業者の営業をうのみにせず、きちんと契約の条件・内容を理解し、家族・親族などと十分に相談したうえで決断する
③ 自分たちが希望する期間住み続けられるのか、賃貸契約の更新や再契約の条件などについて契約書を確認する
④ 毎月賃料を支払えるか試算したうえで、家賃の引き上げがないことを事前に確認しておく。現金を手元に十分残しておいて生活に支障がないようにしておく
⑤ リースバック期間中、設備が壊れた場合に修繕費用を負担するのはどちらなのか、また新規設備の設置の可否などについて確認しておく
(通常の賃貸契約では、貸主である所有者が負担するのが一般的だが、リースバックでは特約で借主負担となっているケースが多いので注意したい)
⑥ 提示された売却価格について、エリアの相場に照らして適切であるか、複数の事業者の意見を聞いてみる
⑦ 住宅価格の高騰で転売される可能性も高いので、リースバック契約時に、勝手に売却しないことを契約に盛り込んでおくなどの対策が必要
⑧ 一定期間後に買い戻しの可能性がある場合には、いくらで買い戻せるのかなどの条件を明確にして、契約前に確認しておく
特に、最近は住宅価格の高騰が続き、エリアによる相場の違いが大きくなっているので、インターネットなどで自宅周辺の価格相場をチェックすると同時に、複数の業者に相見積もりを取っておきたい。
また、その際の業者の説明姿勢にも注目しておきたい。リースバックの利用者に対して、買取価格査定の根拠を説明しているかどうかいついて、「している」と答えた業者が78%に達しているものの、「していない」とする業者も22%いるので要注意だ。