紙の正確な分別方法は意外と知られていない?(写真:Sensay/Shutterstock.com)
紙をゴミとして捨てる場合、「燃えるゴミ」ではなく「古紙」として回収され「再生紙」にリサイクルされるケースが多い。だが、中には古紙として回収できない紙もあることを以前の記事で解説した。「昇華転写紙」「感熱性発泡紙」「ニオイのついた紙」である。だが、これら「三大禁忌品」以外にも、古紙として回収できない紙がまだまだある。今回は古紙として回収できない“意外な紙”を取り上げる。
(杉原健治:フリーライター)
混入することは好ましくない「B類」
公益財団法人古紙再生促進センターによると、「三大禁忌品」は古紙に混入すると重大な問題を引き起こす「A類」に分類されている。たとえば三大禁忌品のひとつである「昇華転写紙」の場合、A4サイズが1枚混入しただけでも約100トンの損紙が出てしまう可能性があるほど影響が大きいという。
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他方、今回注目したいのは「B類」として分類されている紙だ。A類ほどの重大な問題にはならないが、B類も古紙に混入することは好ましくないとされている。古紙再生促進センターによると、古紙標準品質規格としてA類と同様、B類の混入は原則認められていない。
A類との違いは、やむを得ない場合は、製品ごとに超えてはならないB類の混入率が定められている点だ。たとえば、段ボールには、やむを得ない場合でもB類の混入率は0.3%を超えてはならないとされている。


