そのワイヤレスイヤホン、「技適マーク」はついていますか?(イメージ:Vadarshop/Shutterstock.com)

スマートフォンやワイヤレスイヤホンなど、私たちの生活に欠かせない無線機器。近年は海外製の安価な製品がオンラインショップに数多く出回っているが、これらの製品には意外な落とし穴が潜んでいる。製品本体や取扱説明書に郵便局の記号(〒)を丸で囲んだようなマークを見たことはないだろうか。実はこれは「技適マーク」といって、このマークがない製品を使用すると違法となる可能性がある。

(杉原健治:フリーライター)

技適マークとは? 身近な製品に潜む法的要件

 技適マーク(技術基準適合証明マーク)とは、電波法令で定められた技術基準に適合している無線機であることを証明する重要なマークのこと。一見、トランシーバーのような専門的な機器にのみ必要と思われがちだが、実際には私たちが日常的に使用する多くの機器が対象となっている。具体的には、Wi-Fi機器やコードレス電話、Bluetoothイヤホン、そしてスマートフォンなどだ。

「技適マーク」(出所:総務省ホームページより)

 技適マークは、製品の型式名称や製造者が記載されたラベル(銘板)の中に表示されていることが多い。ただし、スマートフォンのように本体の画面から確認できるようになっている製品もある。

iPhoneの「技適マーク」は「設定」から確認できる

 例えばiPhoneでは、「設定」→「一般」→「法律に基づく情報および認証」から確認が可能。特に重要なのは、技適マークは単なる推奨マークではなく、法的な意味合いを持つという点だ。