リーブス財務相解任でも問題は解決されない
あるいは、英国はこれまで同様、経済成長を目指すフリを続けることもできるだろう。
保守党は経済成長を望んでいるが、それが何かを建設するとか欧州大陸と連携するとか中国とのビジネスを拡大することを意味するなら話は別だ。
労働党も経済成長を望んでいるが、それが労働組合に迷惑をかけたり、「国民を置き去りにしている」というような一部の非政府組織(NGO)によるプレスリリースの文句を招いたりするようであれば、望まない。
となると、どんな成長政策が選択肢に残るのだろうか。
それは、簡素化できるお役所仕事を教えてほしいとほかの閣僚に要請する財務大臣を起用することだ。
リーブス氏の解任など、口にするだけでもばかげたことだ。そう、彼女はごく当たり前のことを苦労して学ぶ道を選んだ。
支出を「投資」と呼んだところで本物の投資家はだまされないこと、そして21世紀に入ってから財政黒字を達成したことのない国では「緊縮財政」など問題ではないことがそれに当たる。
だが、英国が抱えているのはリーブス問題ではない。抱えているのは英国問題だ。
我々英国人は心の奥底では、口に出して認める以上に年1.5%の成長に満足しているのだ。