英国は「貧しい富裕国」
それなら別のやり方がある。経済成長を目指す「フリ」をやめるというのがそれだ。
筆者としては嫌だが、もし政治家たちが以下のような知的な結論に至るとしても、決して不名誉なことではない。
曰く、例外的だったのは2007年以前の力強い経済成長であって、その後の低成長ではなかった。
以前のトレンドに復帰することは可能だが、それには失業手当などの改革が必要になり、推定される経済成長と相殺しなければならない社会不和を引き起こす。
結局のところ、英国は米国ではない。
英国はフランスであり、不釣り合いに大きな首都とSTEM(科学、技術、工学、数学)における天賦の才で数多くの問題点を取り繕っている「貧しい富裕国」なのだ――。
これは理想的な姿だろうか。答えはノーだが、では、どのモデルが理想的なのか。
米国は恐らく自由世界で最悪の政治状況に向かっているが、経済的な成功はそれを止めることができずにいる。