・現地の習慣を尊重し、現地の方と接する際には言動や態度に注意する。
・外で周囲に聞こえるような声量で日本語を話すこと等は極力控えるとともに、日本人同士で、集団で騒ぐ等の目立った行為は避ける。
・一見して日本人と推測される服装をしたり、そうした物を携帯したりすることを避ける。
・周囲の状況に注意を払い、大勢の人が集まる広場や多くの日本人が利用すると思われやすい場所は可能な限り避ける。
・少しでも不審に感じる人物や集団等を見かけた際には近付かないようにし、速やかにその場を離れる。(以下略)>
深圳の日本人男児刺殺事件の記憶が生々しい中で…
これほど日本政府を挙げて中国で警戒するのは、極めて異例である。この日、中国大陸に計11カ所ある日本人学校は、休校かオンライン授業となった。何せ、日中戦争のきっかけとなった満州事変の勃発(柳条湖事件)から93年目にあたる今年9月18日には、広東省深圳(しんせん)の日本人学校に登校中だった10歳の日本人男児が刺殺されたばかりだ。
私の記憶では、それまで一番緊張していたのは、2012年の12月13日だった。同年9月11日に、当時の野田佳彦民主党政権が尖閣諸島を国有化し、中国側が猛反発。中国国内の100カ所以上で反日デモが繰り返され、日本車が燃やされたり、日本料理レストランのガラスが割られたりした。
そんな中で、同年11月15日に、第18回中国共産党大会で習近平総書記が誕生。「対日強硬派」と目されていたので、12月13日に何をしてくるかと注視していたら、国家海洋局の「Y-12プロペラ機」を尖閣諸島に向けて飛ばし、日本の領空を侵犯した。
「中国機による初の日本領空侵犯」ということで、当時はニュースになったが、12年経った今年8月26日には、中国人民解放軍の「Y-9情報収集機」が、長崎県男女群島沖の領海上空を侵犯。ついに軍用機まで日本領空を侵犯する時代になった。