エンゲルバートはどんな人物だったのか
ソフトウエア設計について言えば、私は使いやすさを重視したソフトウエアを設計しようとした最初の人間の一人だと思います。
そして、それには長い時間がかかりました。
ダグラス・エンゲルバートについてもっとお話ししましょう。
エンゲルバートはノルウェー語で「天使のあごひげ」という意味です。
ノルウェーの天使にはあごひげがあるんですね。
彼は米国の北西部、シアトルで育ちました。そして、第2次世界大戦中に海軍に従軍し、フィリピンに6か月間滞在しました。
その間、彼はヴァネヴァー・ブッシュの有名な記事を読みました。
人々はヴァネヴァー・ブッシュと言いますが、正しくはヴァンナー・ブッシュです。
その記事は「As We May Think」というタイトルで、最初は「Harper's Magazine」に、次に「Life Magazine」に掲載されました。
私の家では、両方を読んでいたのです。その記事は、メメックスと呼ばれる機械を想定していました。
未来の学者は額にカメラを付けて、ページをめくるたびに、撮影したこれとこれを結びつけると彼は考えていたのです。
彼はそれを「トレイル」と呼びました。
私は彼に電話して、それに取り組むことに興味があると伝えましたが、彼に電話をかけ直すことはありませんでした。そうすべきだったのですが・・・。
彼が「トレイル」と呼んだものは、本質的には現在のリンクです。
しかし、リンクは個々に存在し、長いリンクのチェーンはあまりありません。一部の人は作るかもしれませんが・・・。