連載:幸せな結婚のバランスシート
前回の記事では夫婦関係を6つの分野で整理し、満足度を明確にするためのフレームワークを紹介しました。
夫婦関係でも、会社経営と同じように現在の健康状態(健全性)を把握をし、改善のためのアクションが取りやすいように見える化させてみませんか。
今回はこれを企業の財務分析に用いるバランスシートの形で整理し、実際の夫婦生活でどう役立てていくかについて、解説していきます。
まず、会社経営において、貸借対照表(バランスシート)は、資産、負債、純資産の3つの要素で構成され、企業の財務状態を一目で把握するための重要な帳票の一つとして活用されています。
資産とは、「会社が所有し、価値を有する、あるいは将来価値を生む源泉となり得るもの」と定義され、バランスシートの左側に記載されます。
例えば、現金、売掛金、設備などが該当します。資産が多いほど、会社としての体力が高いと見なされます。
一方で、右側に記載される負債とは、「会社が負う返済/支払い義務」を表し、借入金や未払い債務などがここに該当します。
これが多ければ経営リスクが高まっていると見なされます。
そして、資産から負債を差し引いた残りの部分が純資産です。バランスシートの右下に記載され、株主資本、内部留保などを示します。
これが一定程度保たれていれば健全であると見なされますが、マイナスになってしまうと「債務超過」となり、仕入れ、採用、追加の借り入れなどが難しくなります。
これを夫婦関係に置き換え、会社の資産に相当する部分に「相手と過ごす中で相手から得ているプラス要素」を並べていきます。