今回から第5章に入ります。第4章では恋愛市場を「恋愛市場」「結婚市場」「浮気市場」の3つに分けて、それぞれの市場の特徴を見てきました。また、人間はなぜ結婚に向かうのかについても検証してきました。5章では、自分の体の特徴から恋愛を見ていきたいと思います。

男の体の特徴から恋愛を考える

「男性の胸を眺めるのは合法」、ネット論争呼ぶ英司法判断

自分の体の構造を知らなければ、恋愛では素人〔AFPBB News

 恋愛・結婚のためには自己分析が必要です。そもそも男とは何か、女との違いは何か、私たちの顔や体つきや果ては性器に至るまで、なぜ現在のような形になっているのかなどを知れば、男性の恋愛、結婚とは何かが見えてくるものです。

 避けては通れない「大人の保健体育」の話。男女の違いを知り、そこから恋愛に対する認識を深め、デートに結婚に役立てて頂きたいものです。

 本章では「男の身体構造」、次章が「女の身体構造」です。

ホモサピエンス誕生と現在の私たちの遺伝子

 ヒトであるホモサピエンスは、今から二十数万年前にアフリカで生まれました。人類は何十、何百種類が様々な理由により誕生しては消滅してきましたが、現在生き残っているのは私たちホモサピエンスだけです。

 異常繁殖して地球上で70億人になろうとしていますが、そのもとをたどれば二十万年ほど前のたった1人の女性(いわゆる「ミトコンドリア・イブ」ですね)にゆきつきます。アフリカで生まれたホモサピエンスは徐々に数が増えてゆきましたが、その一部のだいたい150人くらいの集団が海を越えて、「出アフリカ」を行います。

 これが5万年くらい前と言われています。遺伝的に言えばヒトは4種類に分類できますが、出アフリカした人々は遺伝子的には非常に似通っていて、例えば白人もアジア人もほぼ同じ系統に属しています。

 アジア人というのは、原則、1万2000年くらい前に終わった氷河期時代には、シベリア辺りの寒い地域に居住していた人々です。氷河期にシベリアですから、たいへん寒い。きっと食料はふんだんにあったに違いないのですが、そこに居住するためには身体を環境に適応させる必要がありました。