富士山女子駅伝で7連覇を目指す
全日本大学女子駅伝で敗れて、主将の谷本は3日間ほど沈み込んだという。先輩たちと紡いできた“連覇”を後輩たちにつなげなかった責任を強く感じていた。それでも全日本で悔し涙を流したからこそ、次なる決戦に向けての気持ちが高まっている。
「結果がすべての世界なので、キャプテンとして何もできていなかったのかなと思っていたんですけど、その後のミーティングで『富士山で絶対に先輩を優勝させてあげたい』という後輩たちの言葉を聞いて救われました。いまは富士山女子駅伝だけが心の支え。そこで優勝するという目標は絶対に達成したい。最大限の走りをして大学生活をいいかたちで終わりたいなと思っています」(谷本)
名城大は昨年まで富士山女子駅伝(全日本大学女子選抜駅伝)で6連覇を重ねている。全日本の連覇が途切れたが、富士山では本気になった“女王”が栄冠を奪いにいく。
「全日本は勝ちへの貪欲さが足りなかったのかなと思いましたし、負けたことでチームを見直すきっかけになりました。富士山では全日本の悔しさをしっかりと晴らして、キャプテンの七星先輩ら4年生に優勝をプレゼントして送り出したいなと思っています。そして来季につなげていきたい」(米澤)
名城大の今季のチームスローガンは「感謝を胸に、ジョウショウ・メイジョウ」だ。“ジョウショウ”には「常勝」「常笑」「上昇」という3つの意味が込められている。この言葉を選手たちは毎日のように口にしてきた。「とにかくやるべきことをしっかりやってチームとして最大限のパフォーマンスを発揮できるような状況を作っていきたい」と米田監督。12月30日の富士山女子駅伝から“新たなジョウショウ・メイジョウ”が幕を開ける。