「HistoPad」で歴史を辿る
ノートルダム大聖堂の再建工事と並行して、復興プロジェクトの様子を紹介しつつ、文化財保護の大切さを伝えることを目的にした展覧会「パリ・ノートルダム大聖堂 タブレットを手に巡る時空の旅」が世界各国を巡っている。これまでアラブ首長国連邦(UAE)、フランス、アメリカ、ドイツ、中国、メキシコ、カナダ、イギリス、スペイン、韓国、ブラジルで開催され、日本は12か国目、16都市目。日本展の後はオーストラリア、香港、アメリカ(2回目)に巡回する。
展覧会はノートルダム大聖堂の模型やパネルなどの展示もあるが、主役は専用タブレット端末「HistoPad(ヒストパッド)」。来館者は入口でHistoPadを受け取り、簡単な説明を受け、会場へと進んでいく。会場内には21個のタイムポータル(時空の扉)があり、HistoPadをかざすと、ディスプレイに1160年の創建当時から再建工事中の様子まで、様々な時代のノートルダム大聖堂が映し出される仕組みだ。
このHistoPadが、よくできている。まず、操作が簡単。ボタンの配置がシンプルでわかりやすく、「タイムポータルを読み取る画面を出す」「ホーム画面に戻る」「詳しい情報を見る」といった基本的な操作は2、3回試せばすぐに慣れる。子供たちなら、あっという間に使いこなすだろう。そして、速くてスムーズ。ローディングにかかる時間は一瞬で、イライラを感じることは一度もなかった。