マイノリティーに配慮、「法の支配」厳格に

 ハリス氏の父はジャマイカ生まれ、母はインド生まれで、ハリス氏は自らを黒人と認識しています。それだけに、マイノリティー(社会的少数派)に配慮した政策を掲げているのも特徴です。

 LGBTQなど性的少数者への支援は長年取り組んできたテーマです。政府の補助金支給などにより、雇用や教育、スポーツ、住居、医療保険といった面で性的少数者が差別されることのないように施策を進めると公表しています。また、生まれ持った身体の性と本人の自覚する性が一致しない人が性を転換する場合、その医療への保険適用も検討しています。

 ハリス氏がこのように人権擁護に積極的なのは、検事という法を執行する職業に携わっていた経験があるからでしょう。民主主義の基本原則である「法の支配」の確立には人一倍熱心です。

 共和党のトランプ氏は、大統領権限を強化して法執行機関への介入も辞さない姿勢を取っていますが、ハリス氏は司法省の独立性を尊重し、その捜査や起訴に政権が介入してはならないとの姿勢を明確にしています。

 ハリス氏は「2020年の大統領選では自らの敗北を認めず、結果を覆そうとした」としてトランプ氏を強く批判する一方、自らはどんな結果になっても有権者の判断を受け入れるとしています。