来年の通常国会は新年度予算案から荒れる
自民党は2010年綱領でそれまでの綱領における「国民政党」から「保守政党」に看板をかけかえた(「わが党は、国民政党である」⇒「我が党は常に進歩を目指す保守政党である」)。
名実ともに保守化した自民党だが、選択的夫婦別姓や同性婚法制化等のように保守層を刺激し、自民党内でも意見が分かれる喫緊の政策主題は少なくない。もちろん野党はこうした法案の成立を迫るのではないか。
いずれにしても、来年の通常国会は予算成立からして荒れることが目されるし、それぞれの法案審議となるとなおさらだ。
スケジュール通り、法案を通すことが難しくなることも予想される。法案が通らないとなると、一般に政府与党の失敗とみなされる。
また政治改革が不十分であることなども、しこりとなりつづけるはずだ。改正政治資金規正法の附則に含まれながら具体化がはっきりとしない政治資金を監督する第三者機関の在り方をはじめ、長く議論の俎上にあがってきた政党を定義する政党法なども含めてさらなる政治改革も避けては通れまい。
政権と自民党にとってはボディブローのようにダメージを蓄積させ続けるのではないか。
来年の夏には参院選と東京都議会選が控えている。さすがにこの短期間で、自民党総裁選から総選挙までの一連の出来事や自民党の振る舞いを国民が完全に忘れるとは思えない。
例えば、石破総理が総裁選での前言を撤回して、早期解散に踏み切ったことや自民党の2000万円問題である。相当に厳しい結果になるのではないか。