他人を誹謗中傷しない子供を育てるには

LIVE配信では、子育て、メンタルコントロール術、多岐に渡っている現在の活動をはじめ、萩原さんが出版した絵本について、出版のきっかけや経緯についてお話いただきました。

 なぜ選手たちを誹謗中傷する人たちがいるのか。

 この問題を考えた時、私は“自分を認めてあげること”が、重要なカギになってくると思います。相手をちゃんと認めてあげるためには、まず自分自身を認めてあげる必要があるのではないかと考えています。相手を攻撃してしまうのは、その裏返しのように見えてしまうんです。

 他者を批判する前に、まずは「ありのままの自分を自分自身が理解し、認める」自己受容ができれば・・・と思います。

 ではどうすれば自己受容できるのか。自分自身についてもそうですが、母親として、子どもが自己受容できるようになるにはどうすればいいのかをずっと考えてきました。

 そこで心掛けているのは、子どもが失敗してしまったとき、なぜ失敗してしまったのかを一緒に考えるようにしています。子どもがその原因に気が付いた後、私はそれでも「あなたが大切で大好きだ」と伝えています。

 加えて、子どもの前で他の人を“褒める”ことです。「この人はこんなことができたんだ!」や「自分の目標を達成できてすごいね!」とテレビを見ながら褒め讃える姿を見せています。

 他にも、学校で子どものお友達が代表で発表をした時や、功績を残して表彰された時には、「すごく緊張したんだろうね。でも、最後までがんばったんだ!」と子どもと一緒にお友達の良いところを見つけるようにしています。もちろん自分自身の子どもががんばった時も同じようにしています。

 その結果かどうかはわかりませんが、約1年前、柔道でなかなか一回戦突破できない息子は、同級生が試合で優勝した時、観戦席で誰よりも大きなガッツポーズをしていました。

 これには私自身も感動しましたし、息子ながら心から尊敬しました。すべての自分を受け止めることができれば、次第に他の人を認められるようになるんだと、息子から教えてもらった気がします。

 もちろん、私も子育てに関しては初心者なので、いつも悩みながら子どもに接しています。でも、子どもの育て方に決して“正解”はないので、時にはお友達に助けてもらいながら取り組んでいけばいいと思います。(文・坂本遼佑)

90分のアーカイブ動画はこちら↓
【シンクロLive・萩原智子】オリンピック4位の私が伝えたいこと 一生懸命の先にあったパラレルキャリア