選択的夫婦別姓、「空白」の広島市に唖然

「選択的夫婦別姓 容認78%」の大見出しで、全国47都道府県知事と、1741市区町村長に対して実施した調査で、93%から回答を得たもの。多くの首長が選択的夫婦別姓制度の必要性を肯定しているとの内容に喜んだ。そして、婚姻届の記入例改訂に至った広島市の市長は選択的夫婦別姓制度の導入にもきっと前向きだろう、とほのかな期待を抱きつつ、デジタル版に載っていた、広島県内23市町長と県知事の回答内容についての詳報を見に行った。

 そして、がっかりした。日本地図が自治体ごとに色分けされており、自治体の場所をクリックすると回答が表示されるのだが、「選択的夫婦別姓を認めるべきと考えるか」の問いに広島市長は「賛否を明確にしなかった」とある。広島県全体を見ると、知事は「そう思う」。隣接する廿日市市や東広島市を含む13市町は「どちらかというとそう思う」の薄い青色。

 同じく隣接する呉、安芸高田の2市と北広島、海田、府中の3町に至っては、知事同様「そう思う」と回答し、濃い青色だった。福山、府中、大竹の3市と大崎上島町が「どちらかというとそう思わない」の薄い赤色、坂町のみが「そう思わない」の濃い赤色。県内で広島市だけが真っ白だったのだ(ちなみに知事の多くも「賛否明確にせず」)。

 否定するより、あるいは回答拒否より、マシだと思わなくもないが、この問題から逃げているようでがっかりだ。どうして大きな一歩は踏み出せないのか。