為替ヘッジコストは各国通貨の短期金利の差がベース

 為替ヘッジコストは、各国通貨間の短期金利の差がベースになっています。

 例えば、米ドル円の為替レートの値動きによる影響を減らすために為替ヘッジを行なう場合、円は米ドルよりも短期金利が低いので、米ドルと円の金利差が為替ヘッジコストとなります。

図:(株)Money&You作成
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 円金利は2024年に入って2度の利上げが行われ、わずかに上昇したものの、諸外国との金利のほうが高い状態が続いています。

 たとえば、日本と米国の政策金利は、次のように推移しています。

■日本と米国の政策金利推移(%、2016年1月〜2024年9月)

図:(株)Money&You作成
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 日本は2024年になってマイナス金利政策を解除し、2度にわたって利上げを行いましたが、依然政策金利は0.25%と低水準です。

 米国は、日本よりもずっと機動的に利上げ・利下げを行なっている様子がわかります。2022年からは、物価が上昇するインフレを抑制しようと、大幅な利上げを何度も実施。政策金利は一時5.5%まで上昇しました。2024年9月に0.5%の利下げを行いましたが、それでもまだ5%と、日本とはずいぶん差があります。

 そのため、米ドルと円の為替ヘッジコストも高くなってしまいます。

図;大和アセットマネジメント「為替ヘッジコストについて(2024年8月)」より
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 上述の通り、この為替ヘッジコストは、運用成績に反映される形で投資家は負担します。