アップル、中国市場で上位5社から陥落

 これに先立ち、米調査会社のIDCは24年4~6月の中国スマホ市場で、アップルが出荷台数ランキングでトップ5から脱落したと報告していた。アップルが5位圏外になるのは5年ぶりである。

 同四半期に中国スマホ市場で首位に立ったのは中国vivo(ビボ)だった。2位が華為技術(ファーウェイ)で、この後、中国OPPO(オッポ)、中国HONOR(オナー)、小米、アップルと続いた。

 同四半期のアップルの中国出荷台数は前年同期比で3.1%減少した。これに対しファーウェイは50.2%増加した。

 ただ、アップルはスマホ「iPhone」の新モデルを毎年9月に発売しており、新製品投入前は販売が低迷する傾向がある。同社は24年9月20日、「iPhone 16」シリーズの販売を世界58以上の国と地域で開始した。カウンターポイントによると、iPhoneは今後数カ月で販売が伸び、2位を奪取し、さらには首位に返り咲く可能性があるという。

「折り畳み」「生成AI」以外にも重要要素が

 「この8月、小米が世界スマホ市場で首位に立ったことは、この市場におけるより大きなトレンドを象徴している」とカウンターポイントは指摘する。

 技術や価格の面でデバイス間の差が縮まる中、上位ブランド間の競争がかつてないほど激化しているという。

 同社によれば、折り畳み式などの新しいフォームファクターや生成AI(人工知能)機能がブランドによる製品差異化を後押しする中、デバイスのエコシステム(経済圏)、製品デザイン、マーケティング戦略、研究開発、がこれまで以上に重要になっている。「このことは、小米の最近の躍進によって証明された」と述べている。