小米 ライカのカメラを搭載した「Xiaomi 14 Ultra」(写真:アフロ)

 香港の調査会社カウンターポイントリサーチがこのほど公表したリポートによると、2024年8月の世界のスマートフォン販売台数で、中国・小米(シャオミ)が3年ぶりに米アップルを上回った。これにより小米は2位に浮上し、アップルは3位に転落した。韓国サムスン電子が首位を維持した。トップブランド間の競争がかつてないほど激化している。

上半期に最も成長したブランド

 小米がアップルを抜いて2位となるのは21年8月以来のことだ。カウンターポイントによると、小米は24年上半期に最も成長したブランドの1つで、販売台数は前年同期比で22%増加した。下半期はベース効果が薄れることから伸び率は鈍化する可能性がある。しかし小米は24年通年でも2桁台の強い成長を達成するとカウンターポイントはみている。

 小米は、主要市場において季節的な要因による落ち込みがあったものの、中南米市場での積極的なプロモーションが奏功し、全体の需要減を補った。

 カウンターポイントのリサーチディレクター、タルン・パターク氏は小米の製品戦略について、「1つのセグメントで複数の端末を投入するのではなく、各価格帯ごとに1つのモデルを販売することに力を注いでおり、これも好業績の要因だ」と述べた。

 加えて、新市場の拡大と既存市場での地位強化を図りながら、販売とマーケティングを強化しているという。「小米はエントリーレベルからミッドレンジの端末が引き続き好調であるほか、折り畳み式などの高価格帯端末も手がけている」(同)。

 小米は中南米のほか、インド、東南アジア、中東・アフリカ地域などすべての主要市場でシェアを拡大した。