- ホンダが3月22日に発売した、新型コンパクトSUV「WR-V」が売れている。発売開始1カ月で月間販売計画の4倍超を受注している。
- その人気の理由を探ろうと、350kmを試乗した乗り心地などを確かめた。そして、驚いた。
- コンパクトSUVながらハンドリングはキビキビではなく「マッタリ」。さらにフロントノーズが長い。だが、その違和感こそWR-Vの大きな魅力となっている。(JBPress)
(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
ホンダが3月22日に発売した、新型コンパクトSUV「WR-V」を5月後半の週末、都内、神奈川県、千葉県内で合計約350km走らせた。
WR-Vは、車両価格が200万〜250万円で、ホンダにとって国内初となるSUVのエントリーモデル。発売開始の約1カ月で月3000台の販売計画の4倍を超える約1万3000台を受注するほどの高い人気を博している。
今回の試乗のスタート地点であるホンダ青山本社でWR-Vを借り、まずは都心部の各所を巡った。
周囲には、メルセデス・ベンツ、BMW、ロールスロイス、ベントレー、テスラ、レクサスといった高級車が数多く走っている。そんな街中でもエントリーモデルのWR-Vに乗りながら、こちらの気持ちが萎縮してしまうことはなかった。
なにせ、外観が重厚で高級感がある。パッと見ると無国籍感があり、どのブランドなのか判別することは難しい独特の雰囲気があるのだ。
ボディ寸法は、全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mm、ホイールベース2650mm。
横から見て窓の下部の位置を意味するベルトラインが高く、ボディが肉厚でガッツリとした塊感があり、実に力強い。フロントマスクは彫りが深くシャープで、押し出し感がかなり強い。
そして、かなりロングノーズに見える。