絶妙にあと一歩が足りない……過半数を巡る都議会の会派構成「プラス8」
会派構成:自27(議長選出すると26)、都ファ26、公23、共産19、立憲15、みらい4、維新1、単独4
都議会議員の定数は127議席で、議長の1を引くと64議席が過半数となる。しかし現在は欠員が多数おり119議席(補選が8議席分)。そのため、現在の過半数は60議席。都内の市区町村自治体では自民・公明など2会派が賛成すれば過半数を占める議会が大半であるが、都議会での過半数にはどう組んでも2会派では足りないのだ。
このような状況下での、プラス8となるのが今回の都護補選である。
基本的に補欠選挙というのは、欠員が出た場合の残存任期を務める者を選ぶもので、かつ首長(東京都議会の場合は都知事)の選挙の際に同時開催される。先般の目黒区都議補選や昨年の大田区都議補選の場合は欠員が2議席であったため即実施であった。
現在の会派構成で単純な足し算をしてみると、
自27+公23=50
都ファ26+公23=49
自27+都ファ26=53
共産+立憲=24
どれも現在の過半数60には届かない。これに都議補選でプラス8が入っても、127の過半数の64へはこれまた届かない。
これまで是々非々で議会運営を進めてきた各会派だが、都政の安定を実現するためには「あいつとは有り得ない」という会派同士が薩長同盟を組むタイミングが、今まさに迫ってきているのではないだろうか。
都知事選を巡って、国政の党本部やマスコミは情勢分析に追われているとは思うが、実際に現場で調査に触れている関係者は肌感覚で今回の都知事選の状況は想定できている。やはり大きな問題は、都議補選と7月7日投票日以降の動向になると感じている。
50億円の選挙費用をかけて都知事のガチャを回す「50億ガチャ」ではなく、都政全般を前に進め、東京都が発展するための選挙であってほしいと切に願う。