助太刀を試みるアラビア語通訳者

 筆者は2016年から小池氏の学歴詐称疑惑を調査し、各種の記事で明らかにしてきたが、その過程で、小池氏を強引に擁護する中東・アラブ関係者に会ってきた。

 たとえば、筆者は、ベテランのエジプト人ジャーナリストと小池氏のインタビュー動画を見て、「小池氏のアラビア語は日本で6ヶ月程度やったレベルで、到底大学教育に耐えられない」と記事にした。するとあるアラビア語通訳者が、そうした評価は「幼稚、かつ杜撰」で、小池氏は「アラビア語を話せるというレベルは遥かに超えて」おり、「イントネーションはきわめて正しく」「アラブ人が感動」するものであると反論してきた。

 しかしこの通訳者は、小池氏関連の通訳を引き受け、金を稼いでいる「業者」で、過去、自身のツイッターで「小池閣下の当選を祈願して○○断ちをした」「閣下のアラビア語に疑問を呈する輩に、通訳者として閣下のアラビア語は素晴らしいと言ったら、けっ、おぼえていやがれと言って退散した」といったツイートをしていた人物だ。

 もし小池氏が本当に感動するほどのアラビア語ができるなら、事前のリハーサルなしできちんと正則アラビア語を喋っている動画をとうの昔に公開しているだろうし、都議会で上田令子都議(江戸川選挙区)から「カイロ大学入学から卒業までの経緯を正則アラビア語でこの場で話してくれれば、出し渋っている(卒業)証明書よりも明白に卒業を証明できる」と求められたのに対し、答弁拒否をすることもなかったはずだ。

 小池氏のアラビア語がお粗末であることは、すでに小池氏自身のこれまでの行動によって証明されている。