イラク戦終了後、悔しそうな表情を見せる南野拓実イラク戦終了後、悔しそうな表情を見せる南野拓実(写真:新華社/共同通信イメージズ)

 サッカー日本代表(ランク17位)が敗れてしまった。3大会ぶり5度目のアジアカップ優勝を狙った日本代表は2月3日にベスト8でイラン(21位)戦に臨んだが難敵の前に1-2で散った。

 前試合のバーレーン戦で3-1と快勝していた日本代表の試合の入り方はフワッとしたもので、「敵を叩き潰す」という気概を感じることはできなかった。まるで相撲の立ち会いで中途半端に立ってしまったたような試合の入り方であった。

先制点を奪うもちぐはぐなプレーの連続

 それはイランがベスト16の対シリア戦で延長PK戦まで戦って体力的に日本が有利であることや、エースのFWメフディ・タレミがイエローカードの累積で出場停止となっていることなども潜在的に日本代表の選手たちに刷り込まれていたからでもあろう。

 日本は前半28分、左サイドから中央の上田綺世にパスを出した守田英正が、そのまま駆け上がりボールを受け取って中央へ。ペナルティエリアまで持ち込み、右足を振り抜くと、ボールは相手GKの右足に当たり、そのままゴールへ吸い込まれた。

イラン戦で先制点を決めた守田英正イラン戦で先制点を決めた守田英正(Noushad Thekkayil/NurPhoto/共同通信イメージズ)

 先制点は取ったが、日本代表の攻撃にはいつもの躍動感は見えてこなかった。FW位置の前田大然はともかく上田が久保建英や堂安律と連携した攻撃というのは見えてこず、ちぐはぐしたプレーが随所に見られた。