代表デビュー戦で初ゴールを決めたDF山根視来(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 3月25日、横浜の日産スタジアムで開かれた日韓親善サッカーの試合で、韓国代表は日本代表に0-3で完敗した。この試合を巡って、大韓サッカー協会が謝罪文を発表するなど、韓国内では大きな波紋を呼んでいる。

 試合の翌日の26日、韓国メディアは日韓親善試合試を「歴史的拙戦」「横浜大惨事」と呼び、厳しく非難した。

「韓日戦の重さ知らない」と監督の責任追及の声

『東亜日報』は、「サッカーが90分でよかった・・・韓日戦 0-3“横浜大惨事”」という記事で、25日の戦評を以下のように書き下ろした。

<10年前の札幌惨事よりも惨憺たる横浜屈辱だった。パウロ・ベント監督率いるサッカー韓国代表チームが、プライドのかかったサッカー韓日戦で拙戦の末、完敗を喫した。技術、精神力、闘志など、すべての面で無気力に押し出された>

『中央日報』は、「有効シュート1本・・・孫興民(ソン・フンミン)が思い浮かんだ横浜惨事」という記事で、韓国代表チームの拙戦を批判し、エース・孫興民の不在が大きく感じられると評価した。

<通算80回目の韓日戦でベント号(パウロ・ベント監督率いる韓国代表チーム)は、ベント監督が強調していたビルドアップサッカーも不在のうえ、後半39分になってようやく初めて有効シュートを記録するという拙戦をみせ、札幌惨事(0-3敗)に続き、10年ぶりに再び「3ゴール差の0敗」という屈辱を受けた>

『スポーツ朝鮮』は、「試合結果は予見された惨事」と指摘し、特にパウロ・ベント監督の選手選抜の問題点を指摘した。

<今回の選手リストで最も残念な点は、「彼らが韓国を代表する、最高のコンディションを持っている選手だったか」という点だった。ベント監督は以前にも、「リーグで良い姿を見せる選手ではなく、自分の人材プール内で選手を選抜している」と指摘されてきた。そのプールを増やさなかったため、結局(体調が悪くて)うまく走れない選手が選ばれたり、同じチームから大量に選抜(現代蔚山チームだけで8人が選抜された)が行われたりすることになってしまった>

『MKスポーツ』も、「韓日戦の重さを知らないベント監督が傷だけを与えた」という記事で、監督の責任論に言及した。

<ベント監督は10日間、3度も“韓日戦の特殊性をよくわかっている”と強調したが、“じゃんけんでも負けてはいけない”という日本を相手に実験的な選手起用で前半2失点の末、0-3完敗を招いた>

韓国代表のパウロ・ベント監督(写真:西村尚己/アフロスポーツ)