離婚の原因の2位が「異性関係」

 マイさんはこうした考えから思いとどまっているが、やはり浮気は離婚原因になっている。拙著『妻が怖くて仕方ない』でも引用した、法務省が出している『協議離婚に関する実態調査』(2021年3月)を参照しよう。

「協議離婚」とは夫婦で話し合いをして離婚に合意し、「離婚届」を役所に提出して別れたケースを指す。離婚手続きで、最もメジャーな方法だ。

 実態調査の対象は、未成年の子を持っていた状態で協議離婚を経験した30〜40代。男女500人ずつ合計1000人にアンケートを取っているが、元夫婦を追っているわけではない。離婚後も子どもの面倒を見ている「監護親」と、そうではない「非監護親」が500人ずつの半々だ。

 問11が「あなたが離婚した原因(夫婦関係が破綻した原因)に近いものをすべて選んでください」(複数回答可)。

出所:法務省『協議離婚に関する実態調査結果の概要』
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 ダントツのトップが「性格の不一致」で636件。2位が「異性関係」で238件、3位が「精神的な暴力」で210件。以後、4位「親族との折り合い」175件、5位「性的不調和」150件と続く。

 2位の「異性関係」とは、要は未遂、既遂を含む浮気のことだと捉えられる。マイさんが協議離婚をすれば、この項目を選ぶことになるが、彼女はそうしなかった。