夫のスマホに手書きカードの写真が2枚
マイさんは当時、自分のスマホを持っていなかった。ちょっとした調べ物や飲食店の予約をする際は、夫からスマホを借りていた。
とある日、いつものように断りを入れて、夫のスマホを手にした。ふと保存されていた写真を見た時、我が目を疑うような2枚があった。
「今日はすごかったね」。写っていたのは、こんな手書き文字が書かれた営業カードだった。店名からピンときて検索する。悪い予感は的中した。風俗店だった。
マイさんは、ここまで説明すると、一段声のトーンを上げた。
「バカですよね、わざわざ写真を撮って浮気の証拠を残すなんて、うちの旦那って。あんなカードの何が大切なんですかね」
夫を大好きになって結婚した反動が一挙に出たようだ。マイさんは、この一件で「いっきに彼への感情が冷めました」。
しかし、離婚という選択はしなかった。夫の相手をした女性は、どこの誰とも分からない。さらに仕事でやっているだけなのに、まともにその女性に嫉妬するのは馬鹿らしかった。さらに35歳を超えての妊活中で、離婚、再婚を選ぶと出産が遠くなるとも考えた。