「既婚者合コン」なるイベントが各地で開催されている(イメージ写真:アフロ)

令和の現在、夫婦の3組に1組は離婚する。残る3分の2の多くも、大なり小なり問題や悩みを抱えている。ネットニュースやSNSでリアルな夫婦像に触れる機会が増え、我が身を振り返る人も少なくないだろう。9月6日に新著『妻が怖くて仕方ない』(ポプラ社)を上梓したジャーナリストの富岡悠希氏が「日本の夫婦の今」を明らかにする本連載。今回は、妻に夫に黙って既婚者が集う「既婚者合コン」の潜入ルポをお届けする。

◎前回(第1回)はこちら
妻の暴力で脱臼、救急車で運ばれた僕が考える夫婦の「リアルと理想」

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71659

(富岡 悠希:ジャーナリスト)

 新型コロナウイルスによる緊急事態宣言などの行動制限がない日々が続いている。この夏は各地の海水浴場が人を集め、花火大会などのイベントも賑わった。3年ぶりの光景だ。

 これらと同じく、男女が出会いを求める場も熱を帯びている。初見の来客同士が、席を同じくするのが売りの居酒屋「相席屋」。運営会社のセクションエイト(東京・渋谷区)によると、今年8月の来店客数は男性約1万5000人、女性約1万1500人となった。

 ホームページを見ると、現時点では全国で19店舗を構えている。8月の正確な店舗数は掴んでいないが、仮に19店舗で計算してみる。すると1店舗あたり8月の来店客は男性約790人、女性約605人となる。

「相席屋」は独身限定とうたっていない。しかし、運営会社が「友達や恋人作りの場として好評」とする場だ。夫が妻に「今晩、相席屋に寄って帰る」と伝えると、夫婦喧嘩となるだろう。妻のケースでも変わりない。通っている既婚者がいるとすれば、相方に黙っていると想像する。

 同じく、妻に夫に黙って既婚者が集う「既婚者合コン」なるイベントが、各地で開催されている。