亡くなったryuchellさん(写真:Motoo Naka/アフロ)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 タレントのryuchell(りゅうちぇる)さんが死んだ。12日午後5時半ごろ、東京・渋谷区のマンションにある個人事務所で死亡している状態で発見された。現場の状況から自殺と見られる。27歳だった。

 持ち前の明るいキャラが人気を博し、モデル仲間だった「ぺこ」と「ぺこ&りゅうちぇる」としてメディア露出を増やしていく。16年にぺこと結婚。18年に男児が誕生した。

 ところが、22年8月には離婚を発表する。その前の年にはぺこと個人事務所を立ち上げ、芸名もpeco、ryuchellに変更したばかりだった。

結婚期間中は心の中に辛さと悩み、離婚後はネットでの誹謗中傷

 離婚について、当時はこう語っていた。

「『本当の自分』と、『本当の自分を隠すryuchell』との間に、少しずつ溝ができてしまいました。『夫』であることは正真正銘の『男』でないといけないと。父親であることは心の底から誇りに思えるのに、自分で自分を縛りつけてしまっていたせいで、『夫』であることには、つらさを感じてしまうようになりました」

 離婚後は、性別に縛られないジェンダーレスな容姿が話題に。LGBTQなど性の多様性について発信したり、自身の性に関する悩みを明かしたりして注目を集める一方で、ネット上では私生活に踏み込んだ書き込み等、無数の誹謗中傷に晒されていた。