ウクライナはこれまで、クラスター弾の供与を熱望してきた。
米国政府は7月7日、やっと「クラスター弾を供与する」と発表した。
米国は、155ミリ砲弾(口径155ミリ砲用)と227ミリ砲ロケット弾(HIMARS、High Mobility Artillery Rocket System=高機動ロケット砲システム)用のクラスター弾約300万発を備蓄している。
ウクライナ軍はその2種類の弾薬を要求したようだが、今回供与されるのは155ミリ砲弾である。
ウクライナ軍が反転攻勢でいま最も必要とする兵器である。この砲弾を使えば、ロシア軍地上部隊の防御を効率的に撃破することができる。
ウクライナ軍が、クラスター弾を使用できれば、ロシア地上軍の防御戦闘にどのようなダメージを与えられるのかを述べる。特に、
①ロシア軍がクラスター弾を使ってきたこと
②供与されるクラスター弾の威力
③ロシア地上軍の防御行動にどれほどの威力を発揮するか
④クラスター弾を使用する場合の今後の反撃進展速度の予想
併せて、領土を奪回するために非人道的といわれる兵器保有の是非について考察する。