グアム島・ブラーズ基地の開設式(写真:米海兵隊)

(北村 淳:軍事社会学者)

 先月(2023年1月)26日、グアム島にアメリカ海兵隊の基地が公式に開設された。ブラーズ基地と命名されたこの基地は、海兵隊が70年ぶりに設置した拠点である。アメリカ軍当局によると、ブラーズ基地はアメリカ軍事戦略が日米同盟強化ならびにインド太平洋戦域を重視していることのなによりもの証であるとしている。

ブラーズ基地開設を祝うバーガー海軍次官補(写真:米海兵隊)

グアムへの駐屯を「再開」する海兵隊

 もっとも海兵隊は厳密にはブラーズ基地の開設をグアム島の海兵隊基地「再開」と呼んでいる。なぜならば、海兵隊は1901年から1992年まで、途中日本軍に占領されていた期間を除いて、グアム島に駐留していたからだ。

 米西戦争中の1898年6月、アメリカはスペインの植民地であったグアム島を占領し、翌1899年8月には海軍基地を設置した。引き続いて1901年には、海軍基地防衛のために海兵隊がグアム支隊基地を開設し、それ以降、1941年12月8~10日の第1次グアム攻防戦で日本軍によってグアム島が占領されるまで(日本軍の戦死傷者7名、アメリカ軍の戦死傷者52名)、海兵隊はグアム島に駐屯し続けていた。

 3年後の1944年7月21日から8月10日にかけての第2次グアム攻防戦は激戦となったが(日本軍側死傷者1万9587名、アメリカ軍側死傷者7794名このほか600名以上の民間人が死亡)アメリカ海兵隊を基幹とするアメリカ侵攻軍がグアム島を占領した。

 それ以降現在に至るまで、アメリカ軍は航空基地と海軍基地を維持している。1946年6月にはグアム支隊基地も再開された、ただしこの基地は1992年11月10日に閉鎖され、海兵隊はグアム島から撤収した。