フランスも、既に供与を決めている軽戦車「AMX-10RC」に加えて、主力戦車「ルクレール」の供与を検討している。
英米独製の主力戦車の合計は133両である。これが全て配備されれば、戦局を大きく転換させるだろう。当然のことながら、ロシアは、「目に余る挑発」と猛反発しており、配備が終わる前に、攻勢に出ることが予想される。
ゼレンスキー大統領は、戦車の次には、射程距離の長いミサイルと戦闘機の供与を西側に要求する予定である。戦争は拡大の一途である。NATO側はどのような停戦のシナリオを描いているのだろうか。今は、エスカレーションのシナリオしか見えない。
ウクライナ政府高官の驚くべき汚職
1月21日、ウクライナでは、インフラ省のヴァシル・ロジンスキー副大臣が罷免された。発電や暖房関連の設備調達に関して、契約額をつり上げ、業者を潤した見返りに、40万ドル(約5200万円)の賄賂を受け取ったという。
また、1月24日、ウクライナでは多数の政府高官が辞任した。贈収賄などの汚職が原因で解任されたのである。ロシアとの戦争の最中に汚職がはびこるということは、常識では考えられないことである。ウクライナ国民が苦難に耐えて一致団結して抗戦しているという「美しい神話」が世界中に流されていただけに、驚きを以てこのニュースに受け止めた人が殆どだろう。しかし、実は汚職こそウクライナの十八番なのである。