財閥のトップらと新年の会合をもった尹錫悦大統領(1月2日、写真:YONHAP NEWS/アフロ)

「何はともあれ経済が心配だ」

 2023年の年明け早々、韓国のメディア、産業界の幹部は口を揃えてこう話す。

 マイナス成長の懸念も出る中で、就任2年目を迎えた尹錫悦(ユン・ソギョル=1960年生)大統領は、企業人100人を引き連れて中東、欧州にセールス外交に出かけると発表した。

「いや驚いた。こんな規模になるなんて」

 2023年1月10日、韓国の経済閣僚経験者はニュースを見せながらこう叫んだ。

 この日、韓国大統領室は、尹錫悦大統領が1月14日から6泊8日の日程で外遊することを発表した。

UAEとダボス訪問

 アラブ首長国連邦(UAE)を国賓訪問した後、スイスで世界経済フォーラム(ダボス会議)に出席して演説する計画だ。

「今年は経済重視の年だというメッセージを発信するとともに、UAEでは実務的な狙いもある」

 元外交官は今年初の外遊の狙いをこう説明する。

 韓国メディアによると、大統領室高官は「UAE訪問は、外交の焦点を経済活性化と輸出拡大に合わせようという大統領の確固たる意志によるものだ」と説明したという。

 UAEは韓国とは緊密な関係にあった。

 特に、李明博(イ・ミョンパク=1941年生)政権は関係強化に積極的で、原子力発電所の受注にこぎつけた。

 韓国の産業界にとっては「偉業」だった。

 その後、文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)政権は「脱・原発」政策を掲げたこともあり疎遠になっていたが、再び関係強化に動いていた。

 韓国の大統領がUAEを国賓訪問することは1980年に国交を結んで以来、初めてのことだ。

 2023年の最初の外遊先としてUAEを選んだ理由が「経済重視」だということだから、それなりの「成果」発表があるのは間違いない。