車掌車ベースと有蓋車ベースの駅

 そのほかのタイプの貨車をベースとしたダルマ駅も見ていただこう。

 しなの鉄道の平原駅(長野県小諸市)は両側にデッキのある車掌車(ヨ5000形)がベースだ。室内にはデッキから入る。車掌車は窓が多く室内が明るいという利点がある。

 JR只見線の会津坂本駅(福島県会津坂下町)は有蓋車(ワラ1形)をベースにしているので、車体中央に開口部がある。現役時代、有蓋車は基本的に黒く塗られていたが、駅舎への改装時に明るい色に塗り替えられた。ただ、現在ではその塗装がだいぶはげてしまって痛々しい。

 車体には製造会社を示す「日立製作所」と、懐かしい「日本国有鉄道」の銘板が残っていた。