ノッカマップ埼灯台
根室にはもう一つ、「自分だけ」と感じることのできる灯台がある。根室半島の中ほどにあるノッカマップ埼灯台はさらに人に会う可能性が低いと思われる。
根室半島では、納沙布(のさっぷ)岬にある納沙布岬灯台が「最東端の灯台」としてよく知られている。納沙布岬は観光客でにぎわっているし、灯台の目の前にも駐車場があるので、灯台を見に来る人も多い。ただ、中に入れたり上れたりするわけではないので、みな敷地内を2、3分歩き回ったあと、写真を撮ったらそそくさと立ち去る。
一方ノッカマップ埼灯台はほとんど知られていないだろう。訪れる人は1日に1人いるかどうかではないだろうか。
ノッカマップ埼灯台の存在を示すものは、道道35号(根室半島を一周する道路)にある看板だけだ。しかも間に小さい森があるので、灯台の姿はほとんど見えない(別の位置からは少し見える)。
そして道道から灯台へ向かう道はこのような感じだ。
2本の轍(わだち)があるので、ときたまクルマが通っていると思われる。ただ、轍の間にはえている草がクルマの床にこすれる音がかなりする。どこかで前へ進めなくなってもおかしくないと不安になるが、クルマを転回できる場所はない。