「初老」──そう呼ばれる年代になったとき、どんな楽しみが待っているのだろう。「はじめての初老」を迎えたコラムニスト・石原壮一郎と漫画家ザビエル山田がタッグを組んだ、「怒らない、悩まない、嫌われないための・・・」いや、「新しい老」とポジティブに向き合うための「初老」養成講座。(JBpress)

文・石原壮一郎/4コマ漫画&イラスト・ザビエル山田

ザビエル山田・作

「衰え」を楽しむ、自虐合戦

 初老は日々、折に触れて己の加齢と直面しています。体力が落ちた、目がかすむ、髪が減った、物忘れが増えた、鏡を見たらくたびれた顔が写っている……。これはもう抗いようがありません。生きとし生けるものはすべて歳を加えていきます。

 初老同士が顔を合わせると必ず始まるのが、お互いの衰えっぷりや時代に置いていかれっぷりを比べ合う加齢談義。「老眼が進んでついに老眼鏡を買った」「体が硬くなって足の爪が切りづらい」「音楽配信サービスについて行けなくて、いまだにCDで音楽を聴いている」などなど、ネタが尽きることはありません。