ナンシー・ペロシ米下院議長(写真:AP/アフロ)

「鉄娘子」台風降りて大発火――。

 酷暑である。どうか私の以下の多少の妄想を、ご寛恕願いたい。

 台湾時間の8月2日夜10時43分、台湾で「鉄娘子」(ティエニアンズ=鉄の女)として人気が高いナンシー・ペロシ米下院議長(82歳)を団長とする米下院代表団一行が、台北の松山空港に降り立った。「鉄娘子」一行を、恭しく台湾の呉釗燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相)らが出迎えた。

「ペロシ訪台」の瞬間、台湾を襲ったサイバーテロ

 一行は深夜、2000人もの警備陣がものものしく警備する中を、宿泊先のハイアットホテルへ向かった。ホテル前では、「TAIWAN≠CHINA」のプレートを掲げた「熱烈歓迎」の基進党の面々と、抗議のために現れた中華統一促進党の面々、それに大量のメディアが相まって、大混乱である。

8月2日、台北でペロシ米下院議長の訪問に歓迎の意を示す台湾独立派「台湾基進党」の人々(写真:ロイター/アフロ)
台北においてペロシ議長の訪台に抗議する人々(写真:ロイター/アフロ)

 本日(8月3日)は、予定では朝9時:立法院訪問、10時:蔡英文(さい・えいぶん)総統会見、11時:訪台記者会見、12時:台北賓館で蔡英文総統主催の午餐会、14時:景美人権文化園区参観、17時:台湾出発となっている。もしかしたら台湾の混乱で、予定がずれ込むかもしれない。

 私は台湾のテレビ局の24時間インターネット生放送で観ていたが、画面の右隅の一般視聴者用の書き込みが、「鉄娘子」が空港に降り立ったとたんに一変した。それまでは、「裴洛西(ペロシ)の勇気に感謝!」などという文字が並んでいたのが、「解放台湾」「世界にはただ一つの中国があるだけだ」……と、中国側の主張に変わったのだ。台湾総統府が激しいサイバーテロに襲われたというニュースが入ってきたが、ネットの世界も「激闘」が始まったもようだ。