(立花 志音:在韓ライター)
韓国に住んでいると、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の人と知り合う機会は多い。特に地方に住んでいる日本人女性は、十中八九、統一教会の合同結婚式により嫁いできた人だ。
基本的に旧統一教会の日本人女性は、反日的自虐的史観に染まっている。
日本は韓国を不法に侵略して、この国の財産も韓国人としての名前も、女性も略奪したのだから、韓国人が納得するまで謝罪しなければならない。それは、日本政府がしなければいけないことなのだけれど、日本政府が嘘をついているから、自分たちが代わりに韓国に謝罪するのだ。そして、日本の統一教会は日本の過去の罪滅ぼしとして、韓国と世界のために献金し続ければならない──という考え方をしている。
完全な反日左翼思想である。しかし、軍事的安全保障的な視点の話題になると、韓国と日本とアメリカは一体となって、神を否定する共産主義と戦うべきだと話し出す人もいる。
この矛盾に満ちた、宗教団体の正体は何なのだろうかという疑問が常々あった。
今回、安倍晋三元総理が暗殺されて以降、事件の容疑者の母親が統一教会に多額の献金をしていたことから、日本のマスコミでは統一教会が異常なほどにクローズアップされているようだ。
韓国に住む筆者が、複数の現役信徒、元信徒、いわゆる2世信徒の人々から聞いた話をもとに感じたことを述べたい。