バンコク出張のついでに週末はプーケットでバカンスというスタイルが常識化するかもしれない

 2020年初頭から蔓延している新型コロナウイルスにより、世界中で健康被害だけでなく、企業活動にも大きな影響が出ていることは言うまでもない。

 企業出張という点に着目しても、コロナ前と比較すると依然として支出額は50%を下回っており、2019年の水準に戻るにはなおも時間がかかりそうだ。

 それでも少しずつ、各国で外に出て行く制限が緩和されて、ゆっくりとではあるが回復基調にある。

 米ヴァージニア州にあるグローバル・ビジネス・トラベル協会(GBTA)が最近行った世論調査によると、回答を寄せた米企業のおよそ4分の3(74%)はいま、海外出張を認めており、今年2月は前年比で48%増を記録した。

 業種によって復調のペースは違うが、予想以上にビジネス関連の出張が伸びているところもある。

 ユナイテッド航空のスコット・カービー経営最高責任者(CEO)は米メディアにこう語っている。

「ビジネスでの出張が急速に回復してきている。これほどの回復は我々にとって大きな自信になる。需要は過去30年でもっとも強いといってもいいレベルだ」

 またアラブ首長国連邦の航空会社エティハド航空のトニー・ダグラスCEOは、昨年末あたりから同社の予約が「垂直的な上昇」を続けていると発言。

 ビジネスクラスの約9割が埋まっているというのだ。

 乗客の多くはレジャー客で、ダグラス氏はこれを「リベンジ・ツーリズム(雪辱ツーリズム)」と呼ぶ。