仮釈放されて拘置所を出るサムスン電子の李在鎔副会長(2021年8月13日、写真:ロイター/アフロ)

「今の政権もあと2週間だが、まだ大きな関心事が残っている・・・」

 最近会った財閥の社長はこう話した。「任期切れ直前の最後の特赦」がメディアを賑わせているのだ。

「5月9日の午後6時に勤務を終えて青瓦台(大統領府)を出る」

 2022年4月25日、文在寅(ムンジェイン=1953年生)大統領は最後の記者懇談会でこう話した。

あと2週間を切った現政権任期

 任期は5月10日午前零時。ソウル市内で最後の6時間を過ごすという。

 韓国の政権交代まで2週間を切った。残り僅かになった文在寅大統領の任期をはらはらした気持ちで過ごしている人たちも少なくないはずだ。

 任期切れ前日の5月8日。日曜日であるこの日は、釈迦の誕生日。仏教徒も多い韓国では宗教界で重要な日だ。

 この日、文在寅政権で最後の「特別赦免」があるとの観測が強まっているのだ。特赦は大統領固有の権限だ。

 2021年12月31日には朴槿恵(パク・クネ=1952年生)前大統領が特赦を受けた。

 今回の対象者誰なのか?

 大統領経験者として今なお収監中の李明博(イ・ミョンパク=1941年生)元大統領が最大の関心事だが、それだけではない。